エコーのビーム方向と血管壁が直交する前後のIMCは明瞭に描出できるが、平行する側面は不明瞭となるので、多方向から観察する必要がある。

径の太い血管が内頸動脈、その右側が外頸動脈である。判断に迷う場合は、ドプラ波形で確認すると良い（内外頸動脈の波形パターンを参照）

胸鎖乳突筋の深部側にみられる血管が、総頸動脈の長軸エコー像である。健常者の血管径には明らかな左右差はみられない。

健常者の血流波形は、収縮期の急峻なピークをもつ山と、拡張期のなだらかな山から形成される。外頸動脈と類似するパターンを呈する。

深部の頸動脈に圧排されている血管が頸静脈の長軸エコー像である。変形しやすいため、探触子での押さえ過ぎに注意する必要がある。

腕頭動脈から分岐する右総頸動脈起始部と右鎖骨下動脈のエコー像である。深部に描出されるため、観察が困難な場合がある。