Chapter-1 腎臓

腎杯結石

複数の腎杯に音響陰影をともなうストロングエコーを認める。腎結石の多くは乳頭付近で形成される。多発性、単発性はさまざまである。

腎盂結石

結石が腎盂に認められる。本例では軽度の水腎も伴っているのが分かる。腎盂結石は水腎症が無くても間欠的な血尿や腰部鈍痛が症状として現れることが多い。腎盂内で結石がわずかに動くときの症状とも言われている。

さんご状結石(1)

シスチン尿症の症例である。シスチンはアミノ酸のなかで最も不溶性で粘性があり、結石を形成しやすい。本例では腎杯内に複数の結石エコーが並ぶ像となっている。

さんご状結石(2)

腎盂に形成された結石はやがて成長し、腎盂腎杯全体を占めるようになる。腎杯外周に沿う形状は「さんご」に似ているため「さんご状結石」と呼ばれる。別名、鹿角状結石、あるいは鋳型結石とも呼ばれている。


企画・制作:超音波検査法フォーラム
協賛:富士フイルムヘルスケア株式会社