Chapter-3 胆嚢癌
胆道
胆嚢癌はその深達度が粘膜(m)から固有筋層(pm)内に止まるものを早期癌、それを越えるものを進行癌と大別している。胆嚢癌では早期癌と進行癌では予後に大きな差があり、進行癌の予後は極めて悪い。しかも胆嚢癌は進行癌となってもなかなか自覚症状が現れにくいので発見が遅れることが多い。そこで超音波スクリーニングで早期胆嚢癌を見つける意義は大きいし、体表に近い位置にある胆嚢の粘膜病変の描出には超音波は優れた特性を持つ検査である。早期胆嚢癌の発見のためには、まず胆嚢癌のパターンを念頭に置くこと、そして小隆起病変や壁肥厚を見逃さないスキャニングを行うことが必要である。アプローチの方向を変えたり、多重反射に気を付けたり、結石を動かしたり、このような基本的なスキャニングを確実にすることが重要である。
企画・制作:超音波検査法フォーラム
協賛:富士フイルムヘルスケア株式会社