健常高齢者における総頸動脈のIMCである。IMTは1mm程度である。層構造は不明瞭で、その壁面のエコー輝度が上昇している。 |
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動脈硬化の進行によりIMTは1.4mmと肥厚を呈している。IMCは不均一で、限局性にエコー輝度の増強部分がみられる。 |
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全体的に淡いエコー像を呈するプラークが描出されている。内部に無エコー域も含んでおり、プラークの崩壊や血栓ができる可能性にも注意を要する所見である。 |
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エコー輝度は周囲の正常IMCと同等レベルで、内部は繊維状のプラークが描出されている。プラークの線維化と考えられ、比較的多くみられるエコー所見である。 |
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音響陰影を伴う高エコー型プラークが描出されている。音響陰影でプラーク全体像の評価ができないことも多いため、多方向からの観察が必要となる。 |
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探触子に近い側の血管壁に連続性あるプラークが描出されている。表面のエコー輝度は高いが、内部は繊維状で輝度は等〜低と不均一である。 |
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内頸動脈起始部の血管内腔は低エコー型、等輝度型、高輝度型など、いわゆる混合型プラークにより狭小化して観察されている。 |
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速度分散表示で狭小化した血管内腔を描出したエコー像である。狭窄部とその末梢側の血流信号がモザイク様に観察されている。 |
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探触子に近い側の血管内に線状エコーを認める。パワー表示で観察すると、血管内が埋め尽くされることから、線状エコーはアーチファクトであることが判断できる。 |
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狭窄率(%)=(血管本来の断面積−狭窄部の断面積)/血管本来の断面積×100 | |||
狭窄部の短軸像である。狭小化した内腔は血流信号で明瞭となる。 |
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潰瘍型プラークとは、本来あったであろうプラーク頂付近から約2mm程度陥凹したものと判断するのが良い。ごく小さく陥凹して見えるものは、隣りあったプラークの谷の部分との判断が困難であるので、通常は潰瘍型プラークとは判断しない。 |
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プラークは凹状、不整な形状で描出されている。このような形状のプラークは、すでに破綻していたり、新たな血栓を作ったりするリスクがある。 |
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速度表示で血管内腔を描出したエコー像である。凹状の部分で血流方向(青色)とは逆の血流信号(赤色)が観察されることから、潰瘍を有するプラークと判断することができる。 |
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解離した内膜片が描出されると、動脈解離を疑う。 |
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総頸動脈内腔に線状高エコーの膜様構造物が描出されている。動きなども参考になるが、Bモードだけでは解離だと判断しかねる場合もある。 |
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速度表示で血管内腔を描出したエコー像である。頸動脈の動脈解離では、膜様構造物を境に、逆の血流信号が観察されることから、内膜解離と判断できる。 |
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企画・制作:超音波検査法フォーラム 協賛:富士フイルムメディカル株式会社 |