Chapter-2 閉塞性動脈硬化症の超音波診断
頸動脈の解剖とエコー像

人口の高齢化と生活習慣の欧米化に伴い動脈硬化性疾患が増加し,下肢のしびれや冷感, 間歇性跛行を主訴とする閉塞性動脈硬化症(arteriosclerosis obliterans: ASO)に対する関心は高くなっている.これは欧米の脈管学関連学会によりASOの標準的な診断・治療のガイドラインであるTASC(Trans-Atlantic Inter-Society Consensus)が作成され,末梢動脈疾患に対する診療が大きく進展したことも要因の一つである.本症の診断には様々な検査が有効であるが,無侵襲で簡便に繰り返し行うことができる超音波検査の有用性は高い.

企画・制作:超音波検査法フォーラム
協賛:富士フイルムメディカル株式会社