Chapter-4 胆道閉塞
総胆管拡張
先天性総胆管拡張症

先天性総胆管拡張症


肝外胆管が最大で径15mmに拡張しているが胆嚢や肝内胆管に拡張はない。黄疸や痛みがなく総胆管のみが紡錘形あるいは嚢状に拡張した所見は先天性総胆管拡張症を疑う所見である。

先天性総胆管拡張症

同症例の胆嚢壁には粘膜面の不整な増高がみられた。先天性総胆管拡張症では胆嚢や胆管の上皮にしばしば過形成変化がみられ、かつ胆道系の癌の発症リスクが高い。


胆嚢粘膜の不整
下部胆管癌

下部胆管癌


黄疸を発症し来院した症例。総胆管は径15mmあり、下流に追うとさらに少し膨らんで終わる(矢印)。注意深くこの部位を観察すると、内腔には低エコーの充実性病変が描出されている。

膵頭部癌

膵頭部癌


閉塞性黄疸の症例。胆管は肝門部で径16mmに拡張している。下流に追うと膵内胆管の位置で周囲から圧排されるように閉塞しており、それに隣接して膵頭部腫瘤(矢印)が描出された。


肝外胆管

企画・制作:超音波検査法フォーラム
協賛:富士フイルムメディカル株式会社