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精巣、陰嚢の超音波検査には7.5HMz程度の高周波数リニア探触子を用いる。腫瘤が巨大な場合には、5MHz程度のコンベックス型探触子も視野が広くて使いやすい。 正常の精巣は楕円形の形状で均一な実質エコーパターンを示す。陰嚢腫脹の検査の際、その原因は精巣腫瘍か陰嚢水腫がほとんどであり、両者は超音波で容易に鑑別できる。また炎症性の病変を疑っている場合や精巣回転症(睾丸捻転)ではカラードプラ法が有用であるが、必ず対側と比較して評価する。 | |||
左側に比して痛みのある右側(患側)の精巣は腫大し、エコーレベルも低下している。 | |||
精巣上体の腫大が著明である。カラードプラ法で観察すると、炎症のために血流が増大していることが確認できる。 |
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精巣を包み込むように陰嚢内に著明な液貯留が認められる。精索水腫は鞘状突起の遺残であるが精索にそって嚢胞が見られる。本例では全体を把握するためコンベックス型探触子を使って観察した。 |
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精巣に接して嚢胞状腫瘤を認める。精液瘤は陰嚢内の限局した嚢胞として描出される。 |
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鼠径管内を検索する。これは小児の症例であるが、成人でもしばしば精巣は萎縮しており、停留している精巣は小さくしか描出されない。 |
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精索から精巣上体にかけて拡張し蛇行する静脈が認められる。ドプラ法を利用すると腹圧をかけさせたときに静脈の逆流を確認できる。 |
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画面の左側に正常の精巣組織が見られるが、右側は外傷により白膜の断裂が起こり精巣組織が反轉するように陰嚢内に露出している部分である。 |
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画面の下側に精巣が、上部にはねじれた精索が腫瘤状に描出されている。カラードプラ法で対側に比べて精巣内の血流が著しく低下していることを確認すると確実である。 |
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内部エコー均一な低エコー腫瘤として描出されている。正常の精巣組織が辺縁部に残存している。 |
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内部エコー均一な分葉状の低エコー腫瘤であるが、微小な石灰化を無数に認める。 |
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seminomaとは異なり、内部エコーはやや高エコーで、嚢胞状変性も伴っている。 |
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内部エコー均一な低エコー腫瘤として描出されている。Seminomaとの鑑別は困難である。 |
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企画・制作:超音波検査法フォーラム 協賛:富士フイルムメディカル株式会社 |