Chapter-2 肝細胞癌へのアプローチ
左葉外側端
CT

CT


外側区域の左端は左肋骨に覆われているため描出が難しい。
肝細胞癌には本例のように肝実質の外方に突出して発育する腫瘍もある。

心窩部走査

左助間走査

右季助部走査
心窩部走査

心窩部走査


検査開始時の心窩部走査。この時点で腫瘍には気づいていない。
慢性肝疾患では左葉の腫大した例が多く、心窩部走査だけでは外側区域をカバーしきれない。

左肋間走査

左肋間走査


心窩部から外側端を十分に描出できない症例では、左肋間走査を追加する必要がある。
本例では左肋間走査で直下に径5cmの腫瘍が描出された。
心窩部からの通常の描出ではこのサイズの腫瘍も死角に入ることを認識する必要がある。

右季肋部走査

右季肋部走査

右季肋部寄りから左葉の左端に向けて強い角度を付けて描出した。
腫瘍は肝臓の外側に突出しており、モザイクパターンとハローが読み取れる。


企画・制作:超音波検査法フォーラム
協賛:富士フイルムメディカル株式会社