急性膵炎では膵周囲の浸出液貯留や膵腫大が見られるが、膵腫大の判定には縦断像による評価が必要である。正中での縦断像で膵体部が丸く描出された場合は腫大があると考えて良い。膵腫大がはっきりしない場合でも、臨床像と腹水の存在だけから急性膵炎を疑うこともある。

膵臓が腫大し前面部に液体貯留が認められる.
急性膵炎では,膵腫大や膵実質エコーの評価に加え,膵周囲〜後腹膜腔および腹腔内の液体貯留の所見が病勢を知る上で重要である.

 

少量の腹水は,背臥位での検査の場合,モリソン窩ダグラス窩(男性では膀胱直腸窩)で確認できる.
急性腹症においては,原因の如何を問わず,腹水の有無は重要な所見である.


企画・制作:超音波検査法フォーラム
協賛:富士フイルムメディカル株式会社