Chapter-2 急性胆嚢炎
腎臓
急性胆嚢炎の大半は、頸部もしくは胆嚢管に嵌頓した結石によって発症する。嵌頓した結石により胆汁の交通が断たれ、過度に濃縮した胆汁が胆嚢壁を障害するのが原因と考えられている。典型的な症状は、右季肋部の持続する激痛から始まり、その部位を探触子や指で押すと鋭い痛みを感じる。痛みは深呼吸で増強するのも特徴である。急性胆嚢炎では経過により、胆嚢腫大から始まり壊疽性、胆嚢穿孔と進行することがあり、この場合には緊急手術も考慮する。超音波は胆嚢炎の診断だけでなく、このような病勢を容易にとらえることができる検査である。したがって胆嚢壁の損傷の度合いや周囲の液体貯留などにも目を向ける必要がある。
企画・制作:超音波検査法フォーラム
協賛:富士フイルムメディカル株式会社