非腫瘍性病変には、貯留嚢胞、単純嚢胞、先天性嚢胞などがある。
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膵体部に37×20mmの低エコー域を認める。その尾部側に接して径15mmの嚢胞性病変が描出されている。 |
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さらに尾部側を観察すると、この低エコー域の尾部側の主膵管が拡張しており、膵癌と考えられた。拡張主膵管の周囲に、分枝膵管が拡張して嚢胞状に描出されている。 |
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膵頭部に径18mmの円形の嚢胞がある。内部は無エコー、壁の厚さは均一で隆起などはない。主膵管拡張もない。特に腫瘍性病変を疑う所見がなければ、経過観察でよい病変である。 |
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救急外来に来院し、症状とラボデータから急性膵炎を疑った患者に施行した超音波像である。膵尾部に長径85mmの楕円形の嚢胞が描出された。通常見る嚢胞に比べ明らかに大きいが、経過から腫瘍性嚢胞よりは仮性嚢胞を疑った。この嚢胞は、膵炎の治療後、6ヶ月を経て徐々に消退していった。 |
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急性膵炎にて入院加療していた患者に出現した膵体部の病変である。体部に径78mmの類円形の腫瘤がある。周囲との境界は明瞭で、内部は充実性に見えるが、後方エコーが増強している。経過から考えて仮性嚢胞を疑い、精査を進めた。仮性嚢胞の内部エコーはバリエーションが多く、経時的に変化するのが特徴である。 |
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企画・制作:超音波検査法フォーラム 協賛:富士フイルムメディカル株式会社 |