径20cmの嚢胞内部に海藻状の構造が見られる。嚢胞腺癌との鑑別が問題となるが、本例では内部の構造が体位変換により揺らぐ所見が得られた。穿刺の結果、嚢胞内の出血であった。内部エコーは出血によるフィブリン析出であり実質ではないためカラードプラによる血流は観察されない。CTではこの内部エコーに相当する像が映らないため、エコーの所見との解離が鑑別のポイントとなる。 |
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内部エコーは充実性に見えるが、嚢胞壁が全周を囲っており、後方エコー増強も見られることから嚢胞性腫瘤と診断できる。肝嚢胞では稀に嚢胞内の出血や胆汁の変性が内部エコーのエコー源となることがある。 |
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企画・制作:超音波検査法フォーラム 協賛:富士フイルムメディカル株式会社 |