内部エコーが無エコーに近い円形腫瘤が見られる。淡い後方エコー増強があり、嚢胞と紛らわしい超音波像である。ただし嚢胞壁はなく境界はやや不明瞭でわずかに内部エコーが見られる。 |
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成人T細胞白血病リンパ腫(adult T-cell leukemia-lymphoma)は、リンパ系の悪性腫瘍で非ホジキンリンパ腫の一種である。肝臓の腫瘤は類円形低エコーを呈することが多く、嚢胞に似た像になる。 |
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転移性肝癌では内部が一見無エコーに見えるケースがある。本例は周囲の肝臓に脂肪浸潤があるため嚢胞と紛らわしい像となっているが、壁構造や後方エコーの増強は見られない。乳癌の単発の転移であった。 |
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PVシャント(門脈-肝静脈短絡)は健常人でも見られる血管のバリエーションである。本例では周囲の拡張ぎみの血管につながる所見がみられた。鑑別にはドプラ法で、血流の有無を確認することが大切である。 |
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企画・制作:超音波検査法フォーラム 協賛:富士フイルムメディカル株式会社 |