消化管の悪性腫瘍は通常壁肥厚として描出され、全周性あるいはそれに近いものはpseudokidney signを呈する。早期癌は体外式の超音波検査で発見することはできないと考えてよい。

下部食道癌の症例である.
超音波でも腹部食道の描出は可能である.
本例では腹部食道に癌の進展による壁肥厚を認めた.
その腹側には,転移により腫大したリンパ節が認められる.

 

胃体中部小彎中心のボールマン3型胃癌.
胃壁外周と内腔ガスエコーの位置から肥厚を知ることができる.
胃癌症例では,周囲への浸潤,リンパ節や他臓器への転移などの検索も重要である.


企画・制作:超音波検査法フォーラム
協賛:富士フイルムメディカル株式会社